あなたは、
1日に何時間座っていますか?
職種によりますが、日本人は世界で1番座っている時間が長いと言われています。
その時間は、平均して7時間という研究結果が出ています。
この座っている姿勢が悪いのではなく、
同じ姿勢を長時間していることが悪いのです。
これにより、首・肩・腰・お尻に過度の負担をかけてしまいます。
このように、長時間同姿勢の座位姿勢が体に及ぼす影響は、想像以上です。
首・肩・腰に負担をかけたことにより
病院を受診すると、
「レントゲンをしましょう」「一度MRI検査をしましょう」と様々な
検査を受けるように言われますが、
結局は「異常はないですね」と、痛みの根本原因が解らないままです。
実は座るという行為は、
立っている時よりも腰に負担が掛かっているのです。
●立位と様々な姿勢での椎間板
(背骨の間のクッション)
にかかる圧力
立位時に掛かる椎間板への圧力を100%とすると、
あおむけ寝25%
座位140%
前かがみでの座位で190%です。
この前かがみでの座位とはまさしく
パソコン作業時の姿勢なのです。
脚を組んで座る人も居ますが、
この姿勢が不調を招くと言われていますがそのようなことはありません。
不調を招く原因は、長時間同姿勢です。
また、背中を丸めた姿勢を続けると、胸が圧迫されて肺に酸素が入りにくくなり
酸欠になります。
長時間の猫背姿勢は、食いしばりの原因ともなります。
食いしばりが続くと、
首の前の筋肉(斜角筋)がガチガチに硬くなります。
イスを使わずに地べた(床)に直接座る場合は、
横座り、
ぺちゃんこ座りは
禁忌です。
股関節・膝の靭帯を痛めます。
できるだけ、床での地べた座りは避けましょう。
どうしてもの際は正座をお勧めしますが、
それでも長時間に及ぶ正座は
膝を曲げて座るので、大きな血管と神経が圧迫されてしまいます。
一般の日本人が正座を始めたのは明治以降です。
武士は江戸中期から後期にかけてで、
正座の歴史はとても浅いものです。
その正座をすることになった一因が、
「忠臣蔵」。
江戸城内での刀傷沙汰防止のため、
脚がしびれて、
刀が抜きづかく、
機敏な動作が出来なくするためには、
「正座」。
この江戸城内のしきたりが、
タイムラグを経て
全国の武士に、
そして庶民に広がって
いったみたいです。
座っている時に体重を支えているのは
骨盤です。
骨盤とは、坐骨・腸骨・恥骨・尾骨などの総称です。
長時間同姿勢座位は骨盤の歪みも招きます。
対策としては、
昇降できるタイプのイスの場合、
気が付いたら高さを少しずつ変えることです。
そうすることで、座った時にかかる圧力が移動します。